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第76話 山羊族の代表は、「許すために座るのではありません」と答えました

last update Date de publication: 2026-10-04 21:09:00

第76話 山羊族の代表は、「許すために座るのではありません」と答えました

農耕側代表ゼノア・ガルムとの個別面談は、ハルグとの面談から二日後、同じ交易都市リュネールで行われることになった。

場所も同じ共同会館だったが、今回は朝から天気が悪く、窓の外には細かな雨が降っている。街道を行き交う荷車の音も少なく、建物の中には雨が屋根を叩く音が静かに響いていた。

ミオは面談が始まるより少し早く部屋へ入り、机の上に置かれた資料をもう一度確認していた。

ゼノア・ガルム、六十二歳。

山羊族。

デルナ川下流の農耕集落群をまとめる代表者。

十七年前の災害当時は、水利責任者の補佐。

当時三十歳前後だった。

災害とその後の食糧不足で、長女ミレアを亡くしている。

彼の娘は当時九歳だった。

死因は、衰弱と高熱。

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